肥満の解消法

まず、自分が肥満かどうかを判断することです。 標準体重より20%以上を肥満といいますが、標準体重は身長の2乗×22で表すことができます。 前後10%であれば適正体重です。 糖尿病、高血圧や高脂血症を合併している場合には、標準体重より10%以下に落とすことが必要です。 肥満解消には、食事療法と運動療法が必要です。 食事療法だけでは次第に減量しにくくなる適応現象が出現しますので、 一日300kcalの運動療法を併用することが基本です。

たとえば、身長170cmの人の場合・・・ 1.7×1.7×22=63.58kg
適正体重は57.22〜69.9kg(前後10%であれば適正体重)

食事療法のポイント

摂取エネルギーの制限

標準体重と運動量によってエネルギー摂取量が異なりますが、肥満が高度(標準体重の30%以上)の場合、 標準体重kg×20kcalにします。それ以下の肥満の人は、標準体重kg×25kcalとし、運動量に応じ27〜30kcalにします。

適切な栄養配分

脳、神経、内臓、筋肉などの活性組織を保持するために必要なタンパク質の確保として、 一日最低でも標準体重kg×1.0〜1.2gのタンパク質は摂取しましょう。 脂肪のとりすぎは良くありませんが、極端に制限すると、脂溶性ビタミン(A、D、E)の不足を招くので、注意が必要です。 ビタミンやミネラル不足を防ぐためにも緑黄色野菜、海草類の積極的な摂取が必要です。 一回の食事に200gはとるようにしましょう。但し、野菜を食べるときにマヨネーズのかけすぎは禁物です。 一日一杯の牛乳の摂取をしましょう。

過った摂食パターンの是正

摂取エネルギーを守っても、一日1〜2回の不規則な食事のとりかた、どか食い、むら食い、多い間食、 一日の摂取エネルギーの半分以上を夜に摂取する夜食症候群のような摂取パターンを直さないと減量効果は得られません。 規則的な一日3食の食事習慣を確率し、間食を避け、夜8時以降はなるべく摂取しないようにしましょう。

やせるコツ

やせるということは、体脂肪を燃やすことです。 体脂肪は、空腹の時間に燃えやすい状態にあります。 空腹時には自分の体脂肪が燃えているので、 その火を消さないためにも間食は避けましょう。

糖質は、極力減らすことをすすめます。 糖質は脳のエネルギー源として重要ですが、体脂肪に転換しやすいので気をつけましょう。 特におかずの味付けには、砂糖のの使用を極力少なくしましょう。

食物繊維をたくさんとることも大事です。食物繊維は、 摂取した糖質や脂肪の吸収を遅延させ、減量効果が期待できます。

運動は、20分以上の早足歩行か軽いジョギングが必要です。 膝などが悪く、歩くのが負担になる方は、プールでの歩行や無理のない程度の歩行にしましょう。 運動の効果は、せいぜい3日しかもたないので、週に3回以上、できれば毎日するとよいでしょう。

食事の仕方を改善することが必要です。早食いをせず、よく噛んで時間をかけて食べましょう。 こうすると、満腹感が得られるため、過食が避けられます。

長期に継続させるためのテクニックは以下の通りです。

  • 目標を決める。
  • 毎日の体重を測定し、グラフ化する。
  • 運動の記録をつける。
  • 食事と関連する出来事を記録し、自己監視する。

アルコールの摂取は、できるだけ減らすようにしましょう。 ビールなら350mlまでとしましょう。 アルコールは、7kcal/mlと高カロリーであるばかりか、 食欲を増進させたり、脂肪に転換しやすく、脂肪肝や体重増加の原因となります。

脂肪の摂取を減らし、最少量を植物油で摂取しましょう。 植物油は、動物性脂肪に比べ、体脂肪になりにくいからです。

果物の摂取はビタミンCの補給に大事ですが、取り過ぎは糖分過剰となります。 果物の種類によって、一日の摂取量が異なります。 例としては、リンゴ150g/日、柑橘類200g/日(ミカンなら3個)、イチゴ250g/日となります。

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